1分シネマ:観る哲学詩「あなたは自分のポケットマネーで職場に花を飾れますか」1

あなたは自分のポケットマネーでオフィスに花を飾れますか」より、一部をご紹介

「会社のクオリティー(質)というものは、個人としての社員が、他の個人としての社員に対してどのように感謝の気持ちを持ち、いかにより快適な職場環境を醸し出していけるかということで決まるのだ」と私は考えます。
 具体的に言うならば、例えば、会社の一社員としてのあなたは、自分自身のお金で花を買い、その花を会社のオフィスに飾ることができるでしょうか。
 大切なことは、「一人ひとりの社員が、他の一人ひとりの社員に対して温かい思いやりを示し、より健全で働きやすい雰囲気のオフィスにしていこうとするポジティブな発想を持つこと」です。
 今、私が皆さんに提案したいことは、組織における自分の職位に限らず、人よりも少し早めに出勤し、会社の玄関やミーティングルーム、あるいは、社員が集まる共通スペースに花を飾ってみるということです。あなた自身、前向きの発想法を基盤としてそのような試みをするならば、次第に、オフィスに頗るフレッシュな空気が漂い始め、会社そのものにこの深刻な不景気を乗り越えるための限りないエネルギーが湧き出てくるものと想像します。
 会社組織は、社員一人ひとりの汗と涙で動かしている代物。そして、社員一人ひとりは、「常に、ものを感じ、ものを考える生身の人間」です。「生身の人間の集合体が会社組織である」という認識を持つならば、一体どのようにして会社の環境を整えていったらよいのか、自然とその答えが出て来ると思います。

(2010年7月に執筆)


出典元情報: 生井利幸著「仕事は『哲学思考』で決まる」(ヴォイージ出版),「あなたは自分のポケットマネーでオフィスに花を飾れますか」12‐15頁参照。
制作:ヴォイージ出版
映像・写真・音楽提供:Canva